こんにちは。虫好き女子のママをやっております、つぐみです🐛
我が家ではアゲハチョウ(ナミアゲハ・クロアゲハ)の幼虫の飼育を2020年から行っております。実際に何匹ものアゲハチョウを成虫まで育てた経験があります。
これからアゲハチョウの飼育をしてみたい、少し興味がある方はこんな疑問を持ったことはありませんか?
ここでは、私が最も多く飼育した「ナミアゲハ」の飼育経験をもとに飼育場所に関する情報をまとめました。
「ナミアゲハ」は「アゲハチョウ」といってぱっと思い浮かぶ、代表的な黄色いアゲハチョウです。
せっかくのアゲハチョウ飼育ですので、安心して行えるように疑問を解決していきましょう。
幼虫の飼育場所を考えましょう
アゲハチョウの幼虫を育てるには「エサ」と「飼育環境」を整えることになります。
飼育場所に合わせた道具を買い揃えるために、飼育場所を考える必要があります。
飼育場所は主に2つあります。
それぞれどのように育てていくかを確認して、飼育している状況をイメージしてみましょう。
飼育場所別の飼育の流れ
屋外飼育
屋外飼育の大まかな流れとしては
1、庭木で卵・幼虫をを確保
2、卵・幼虫を危険から守りながら育成
3、エサとなる庭木の手入れ
といった感じになります
室内飼育
室内飼育の大まかな流れとしては
1、卵・幼虫を入手(庭木から入手、譲ってもらう、購入するなど)
2、虫かごに卵・幼虫を移動
3、エサの補充、フンの掃除
4、サナギの管理
といった感じになります
ここまで見ると、屋外のほうがお世話の手間が少ないと感じるかもしれません。
また、幼虫を室内に入れるところまでは抵抗がある、などの理由で屋外での飼育を希望することもあると思います。
もう少し具体的に見ていくと、どちらもメリット・デメリットがありますので、参考にしてみて下さい。
屋外飼育のメリット・デメリット
屋外飼育のメリット
まずは屋外飼育のメリットについて挙げてみます。
エサの管理が簡単
庭木で育てる場合、幼虫がエサを求めて自分で移動して勝手に食べてくれます。そのためエサの管理は庭木の手入れのみで大丈夫ですので、簡単です。
フンの処理が不要
虫かごで飼育する場合はどんどん出てくるフンを捨てたり掃除する必要がありますが、屋外飼育の場合、フンは庭木の下に落ちるので処理が不要です。
幼虫同士のなわばり争いが少ない
アゲハチョウの幼虫は草食性ですが、エサが少なく狭い場所にいる場合、どちらかが攻撃するような動作をして、もう一方が弱ってしまうことがあります。
大きな庭木であれば、十分な餌と広い空間があるので、その心配が少ないと考えられます。
屋外飼育のデメリット
次に屋外飼育のデメリットについて挙げてみます。
庭木を育てるスペースが必要
まず、大きな庭木を育てるスペースと時間が必要になります。
しかし屋外飼育を検討している方は、もともとアゲハチョウが卵を産みにやってくる庭木を育てている可能性が高いと思いますので、あまり問題はないかもしれません。
あまりいないと思いますが、これからまず庭木を育ててアゲハチョウを呼ぶと考えている場合は、アゲハチョウの幼虫がどれだけ葉っぱを食べるか知っておいた方が良いでしょう。植えたての庭木が丸裸になっては大変です。
(余談ですが、我が家はアゲハチョウを呼ぶためにわざわざユズの木を購入しました😅)
寄生される恐れがある
アゲハチョウの卵や幼虫を狙って寄生する虫(ヤドリバエ、タマゴコバチなど)が存在します。屋外で飼育している場合、寄生虫もやってくるので幼虫を保護できる環境整備が必要です。
外敵(ハチ、鳥など)対策が必要
幼虫は保護色で上手に身を隠しています。しかし、幼虫を狙うハチや鳥は、幼虫がそこにいることを見抜いてやってきます。
実際に我が家のアゲハチョウの幼虫はアシナガバチに襲われたことがあります。アシナガバチは幼虫がいる木だと分かると何度も繰り返しやってきて、10匹以上いた幼虫は1匹残らずやられてしまいました。この失敗には大反省でした。その後、スズメバチもウロウロしているのを目撃してゾッとしました。ハチがずっと庭を飛び回っている事も問題ですね。
脱走対策が必要
アゲハチョウの幼虫時代は(エサが十分にあれば)枝から枝へ動き回ることはあっても、別の木までわざわざ移動することは少なく感じます。
しかし最後にサナギになる段階で、移動を始める習性があります。
今まで育ててもらった木から抜け出して、思いのほか遠くまで大移動を行います。
せっかくアゲハチョウを観察しようと思って始めた飼育なのに、成虫になるところが見れないと残念なので、脱走対策が必要です。
寄生・外敵からの保護と幼虫の脱走対策におすすめのグッズ紹介
今までお伝えした寄生・外敵からの保護と幼虫の脱走の対策は少し大変そうに感じるかもしれません。しかし、全てまとめて虫よけカバーで対策を行うことが可能です。
虫よけカバーをかければ、アゲハチョウがどんどん卵を産みに来るのも防げるので、エサ不足の予防にも役立ちとても便利です。
上記の虫よけカバーは私が実際に購入し、使用している商品です。ネットの上から水やりもできるのもおすすめポイントです!
室内飼育のメリット・デメリット
室内飼育のメリット
今度は室内飼育のメリットについて挙げてみます。
間近で幼虫の観察が出来る
室内飼育の最大のメリットだと思います。アゲハチョウの幼虫の成長は目を見張るものがあるので、どんどん大きくなる姿を間近で見ることができるのはとても楽しいです。
個体を見分けることが出来る
自己流ですが、幼虫を1匹ずつ分けて飼うことを実践しているので、個体を見分けるのが簡単です。名前をつけてお世話するとより楽しいかもしれません。
羽化の瞬間に立ち会える可能性が高い
毎日お世話をするので、サナギになった日時も把握しやすいです。アゲハチョウはさなぎになってから約2週間後に羽化することが多いので、羽化の時期を予測するのも簡単になります。
室内飼育のデメリット
次に室内飼育のデメリットについて挙げてみます。
家の中に飼育スペースが必要
屋外飼育のメリットにも記載しましたが、アゲハチョウの幼虫は狭くてエサが少ない場所で複数飼育するとなわばり争いをするような動作をすることがあります。
これは体験談であり、なわばり争いをしている確証はないです。しかし注意はしておいた方が良いでしょう。
そのため分けて飼育したり、たっぷりエサを入れられる広い虫かごを設置する、などによる飼育スペースの確保が必要になります。
ちなみに虫かごを何個も準備しなくても大丈夫です。プラスチックのカップなどを利用しても飼育は可能だからです。経済的でオフシーズンの片付けも楽だと思います。(※脱走対策のため、フタ付きカップを使用するか、ラップをかけておきましょう)
エサの確保が必要
アゲハチョウの幼虫はたくさんの葉っぱを食べるので、エサの確保が必要になります。
特に自宅で見つけた幼虫ではなく、譲ってもらったり採集してきた幼虫の場合は自宅にエサの葉っぱがない(少ない)かもしれませんので注意が必要です。
我が家で初めて育てたアゲハチョウは娘の幼稚園から譲ってもらいました。初めのうちは幼稚園のみかんの葉っぱを譲ってもらっていましたが、あっという間に食べてしまったり、葉っぱが乾燥して食べられなくなっていました。さすがに大量の葉っぱを頂くわけにはいかないので、自分でも食草を購入しました。
上記のアゲハ草(ルー、ヘンルーダ、ネコヨラズなどの別名あり。ミカン科のハーブ)を購入しました。
アゲハ草は幼虫達がよく食べてくれて「購入して良かった」と感じました。我が家の幼虫達のメインのエサは今もアゲハ草であるほど満足しており、オススメです。
アゲハ草について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ↓
エサの管理が必要
室内でエサを与える場合、エサの葉っぱがだんだんしおれてきます。
小さな虫かごで育てる場合は、こまめに葉っぱを補充してあげましょう。
大きな虫かごを利用する場合は、食草(エサ)を枝ごと採取し、小さな瓶に差して虫かごにいれておくと長持ちします。ただし、瓶の隙間から幼虫が水に落ちて溺れてしまわないよう、瓶の口は脱脂綿などで隙間を埋める必要があります。(狙ったかのように本当に溺れますのでご注意下さい)
気温の管理が必要
通常は気温を気にする必要はあまりないでしょう。しかし秋頃からは少し注意が必要です。
暖かい場所で飼育をしていると、冬でもチョウが羽化してしまいます。
食べ物がない中飛び回ることになってしまうのは避けたいので、冬越しできるよう涼しい場所に移して羽化しないように管理する必要があります。
まとめ
アゲハチョウの幼虫を育てる場合、屋外飼育、室内飼育それぞれにメリットデメリットがあります。
屋外飼育で庭の手入れをしながら幼虫の成長を楽しむのも良いですね!自然な環境で安心だと思います。
しかしアゲハチョウ飼育に魅せられたものとしては、少しでも興味があれば!屋内飼育をおすすめします!
エサの管理、飼育環境を整えるなどの手間が少し多くなりますが、成虫になる日を待ちながらお世話するのはとても楽しいです。
美しい蝶の姿だけでなく、幼虫の可愛らしさも発見できるかもしれません。
皆さんもぜひアゲハチョウの飼育にチャレンジしてみてくださいね!
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